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模型づくしな日々

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最近、集中して家づくりの相談をいただき
うれしい悲鳴をあげている。
本来なら過去の実績で選んでいただき、設計契約をしてから設計を進めたい
ところだが、そうもいかないのが現実。
プレゼンテーションを行って設計依頼をいただけるかどうかを
決めてもらうといった手順を踏むわけだ。
ある時は設計事務所複数によるコンペ、ある時は特命、
ある時は工務店やハウスメーカーとの比較で、住む人は家を選ぶ。
でもこれにはかなり問題がある。
特にコンペなどの場合、
ちょっとの打ち合わせで出された「プラン」自体で決めるのは
選ぶ側にも相当の技術とリスクを伴う。
結局は、フィーリングや提案から感じるセンスで家づくりのパートナーを
選ぶべきなんだと感じる。

一回目のプレゼンまでに、打ち合わせを重ねながらイメージを共有し
カタチにしていく過程はほとんどない。
一度お会いして要望をお聞きし、その雑多な中から絞り込んで
膨らませてプランをつくる。
一発勝負の様相もあり、当然ながら中途半端な提案もできないので
土地を見て周辺状況をチェック、分析。チェック、分析。また検討。
夢で見ながらプランを練って、お会いした感じや要望から引き出す想像の中で
プランを短期間で作るので、ストレスも大きい。
時々、こんなに住む人を本気で思って取り組んでいるのは世界中で
私しかいないだろう、と時分をなぐさめてみる。
この「熱き思い」をプレゼンしたくなる。
プランと合わせてドキュメンタリーフィルムにして上映したらどうだろう。
BGMは小林明か中島みゆきか、うちの親なら涙なみだ拍手喝采間違いない。

建売り住宅専門の工務店さんが片手間でつくるプランと
比べて悩まれたりしたら、かなり落ち込む。
私達は100%を設計で生きている。計画の精度や深みは遥かに違う。
でも、受け取る側が気付かない魅力であれば無意味かもしれない。
そんな中で、やっぱり設計事務所と、オオカワ設計室と家づくりをすると
「すごいっ」て言ってくれる人が増えてもらいたい!と思う。
思って、今日も模型をつくる。達成しないかもしれない計画だが、いつも本気で作る。
家づくりは人生で一番大きなプロジェクトだ。
選ぶ側も選ばれる側も本気。このくらいの苦労は当然なんだと、実感する今日この頃。
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窓の大きさや景色の見え方、目線で模型を覗いてみるとよく分かる。
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窓のそとに指...
実物大のものが入ると、とたんに現実に引き戻される模型世界
by omie-L | 2009-07-23 13:40 | 家づくり日記


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